対象の症状

  • 足首のつまり感(ルルベ・ポワントで詰まる)
  • 足関節前方インピンジメント疑い
  • 外くるぶし周囲の慢性痛
  • 内くるぶし後ろの痛み(後脛骨筋・長母趾屈筋ライン)
  • 足底アーチ疲労・足裏の張り
  • 中足骨疲労感(甲の痛み)
  • 各部位の捻挫(急性期・慢性期どちらも)
  • 足底筋膜炎
  • 三角骨障害
  • 外反母趾
  • モートン病
  • 攣りやすい

少し専門的な内容も含まれますが、症状の背景理解としてご参考ください。

研究によると、

  • アマチュア、プロの両ダンサーにおいて、傷害の大部分は過度の使用によるものであり、
    アマチュアバレエダンサーはプロよりも過度の使用による傷害の割合が高い。
  • ダンサーの年間傷害発生率は**67〜95%**と報告
  • オーバーユースによるケガは男性は約50%、女性は64%

バレエにおける筋骨格系損傷の発生率と有病率:系統的レビュー

足関節では急性の捻挫(足首を捻った)も多くみられますが、
数字で示されている通り、怪我の半数以上は、
オーバーユース(使い過ぎ)による怪我です。

特に過度な負担がかかりやすい為、
年に1度は痛みや不調を感じることはあることでしょう。

上記のような症状はなぜ起こるのか?
次のように分類して考えられます。

A|関節可動域の制限(動かしづらさ)

関節可動域の制限は、他の関節への負荷が上昇します。

例)

  • 足関節可動域制限 → 着地衝撃増加 → 足部障害リスク上昇
  • 股関節可動域制限 → 膝のニーイン → 足部への負担増加
    など。

B|筋機能要因

疲れが溜まったままなどの
柔軟性の低下、筋出力の低下、筋力不足だと、
代償運動が現れます。

例)

  • 筋出力低下 → 軸の不安定化 → 足部の負担増
  • 筋力不足 → 横アーチの低下 → 足部の負担増

C|運動連鎖破綻

Bの代償動作と似ていますが、かばって動かし続けると、
神経系がその動きを覚えてしまい、結果、
正しく身体を動かすことが難しくなります。

例)

  • ルルベで立てない→軸の不安定→骨盤の前傾
  • 足部外在筋群(ふくらはぎ)が弱い → 足底で頑張る → つりやすい
イメージ図
  • 動かしづらさや疲労感
  • 違和感や不快感
  • 最初とは別の部位の症状

これらを抱えたまま頑張り続けることで、
悪化するリスクが上がります。

例)

  • アキレス腱周りの違和感を放っておいたら、三角骨障害になった。
  • 股関節の固さを感じていたが、足底も痛くなってきた。

炎症への治療

まずは、急性でも慢性でも、炎症を取り除くことが最優先。

しかし、痛い所だけの治療では不十分なことが多いです。
その症状が、
なぜ起きて、どこに影響が出ているのか?
の判断と治療が必要です。

上の図のこの部分です。

軟部組織へのトータルアプローチ

筋肉+筋膜+関節+神経系

これらを同時に改善していくことが大事です。

正しい身体操作

今後、同じような症状を繰り返さないためにも、
代償動作を取り除くことが大切です。

正しい身体操作をもう一度身体に覚えさせることで、
患部や他部位への負担を軽減します。

できること

  • 急性期・慢性期の治療
  • 各関節の可動域評価
  • 動作分析
  • 競技特性によっての復帰までの過程と判断
  • テーピングなどによる復帰支援
  • 改善後、動作の再教育
  • 骨折しているかどうかの判断
  • 専門医への紹介

やらないこと・できないこと

  • 仮骨を取り除く(三角骨など)
  • 骨折の治療(仮骨形成以前)
  • ホルモンバランス異常
  • 痛い場所だけ処置
  • 電気のみ・マッサージのみ

ダンサーの傷害は
構造 × 動作 × 負荷量でほとんど決まります。

早く治し、
より良くし、
再発させないためには、

解剖学や理学療法の専門知識はもちろんのこと、
各ダンス・競技への特性と文化の理解が必要です。

ぜひ当院にお任せください。